小児脳バランス(BBIT)エクササイズにBrainTimeを取り入れる
ブレインタイムエクササイズは、日々のタスクなどの状況に応じて安全に行う事ができます。特に家庭療法と同時に行う事でより効果的に脳のバランスを整えることができると考えています。
RELAX:このエクササイズはシータ波そしてアルファ波などの低中周波数の音を使っています。これらの周波数は脳をリラックスさせる働きがあると考えられています。お子さんが興奮状態、例えば友達と遊んだ後、家族で出かけた後、または何かに対しての恐怖心が出ている時など、いつでもリラックスさせたい時に聞かせてください。
SLEEP:このエクササイズはデルタ波そしてシータ波などの低周波の音を使っています。これらの周波数は、Relaxエクササイズよりもさらに脳を鎮静化する働きがあると考えられています。睡眠の前または夜中に起きてしまった際に、心穏やかに睡眠を促すために聞かせて下さい。
FOCUS:このエクササイズはアルファ波そしてベータ波などの中高周波数の音を使っています。これらの周波数は脳の高次機能の働きを促進すると考えられています。家庭療法と同時に、または宿題を始める前など集中してほしい時に聞かせてください。
BREATH:このエクササイズは副交感神経を高める目的で作られています。困りごとを持つ多くのお子さんは交感神経が優位になっている場合が多く、また呼吸が浅い傾向があります。英語でBreath In、Breath outという指示が流れますが、近くで保護者の方が「息を吸って」、「吐いて」と声掛けをして一緒にエクササイズをしてあげるとよいでしょう。このエクササイズは日中もしくは夜に心身の回復のために行ってください。
RESILIENCE:このエクササイズは交感神経を抑制(低くする)目的で作られています。ピピッ、ピピッという音と合わせてゴーンという音が左右ランダムに鳴りますので、その音が鳴ったら顔を音と反対側に向けて(鐘の音が右から聞こえたら顔を左に向ける)、正面に戻すエクササイズを繰り返します。このエクササイズによって脳の抑制機能を高め、優位になっている交感神経を鎮めることができると考えています。Relaxエクササイズと併用するか、日を変えて交互に行うとよいでしょう。
MINDSET:このエクササイズは脳の判断力や決断力を高め、そして脳の健康を促進する神経経路を強化するためのエクササイズです。Dr.オーティスが英語で質問します。以下がその翻訳です。(自分の人生で何がうまくいっているか、なぜそれがうまくいっているのか、その目的達成にどれくらい満足しているか、さらにもっと達成したいことがあるか、今の状況で平和と受け入れをどこに見いだすか、今の状況をこれからどのように展開していくか、自分の人生で誰の何に感謝しているか、人生で誰に思いやりを感じるか、自分自身に感謝することは何か、自分に同情することはあるか、友達から、家族から、そして人生からどのようなギフトを受け取ったか、自分がどのように他者の健康や幸福に貢献できるか、今の状況で自分が何を感じているか、またどのように感じたいのか、安全な状況で自分は何をするか、楽しい熱心な心で何がしたいか、自分は人を驚かせるような楽しい人間にどのようにしたらなれるか、自分は計画的でシステマティックな人間にどのようにしたらなれるか、このチャレンジングなシチュエーションで自分がどのようになりたいか、次のステップは何か)などです。英語での質問なのでハードルは高いのですが、日本語の訳を見ながら思いを巡らせるだけで構いません。答えは見つからなくてもいいのです。
*これは年齢が高いお子さん向けのエクササイズになります。
以上の様に状況に合わせてこれらのエクササイズを聞かせましょう。イヤホンもしくはヘッドホンを使うことが好ましいですが、どうしてもそれらの使用が難しいお子さんの場合はスピーカーで音を流しているだけでも構いません。イヤホンなどを使う場合は右側と左側をそれぞれ右耳、左耳に正しく装着し聞かせるようにしましょう。